チャンチン染袋帯｜西原謹製

西原謹製「チャンチン染・袋帯」

●京友禅の美しき伝統を受け継ぐ 「西原」がつくる細密優美な「チャンチン染」

こちらの作品は、「チャンチン染」。チャンチン染とは、ろうけつ染めの一種で、「蝋（ろう）」を入れるチャンチンというインドネシアで生まれた道具の名前に由来します。チャンチンにより、溶かした蝋を入れて細い線を描くことができるようになったため、細密で優美な表現ができるようになりました。

こちらの制作を行ったのは、京友禅の美しい染技法を受け継ぐ「西原」さん。チャンチンの開発により表現の幅も広がりましたが、その繊細な表現を行うためには下絵の段階から細やかに柄付けを行い、友禅の糊の代わりに、蝋で防染、染色、そして蝋の除去を繰り返し行います。色が多ければ多いほど、その労力も沢山かかりますし、熱く熱された蝋で点描するには、根気と集中力を要します。点の粒の大きさの精度とその密度が美しさの源泉となりますので、こちらの商品にかかった手間と時間は想像しがたいものです。

●異国情緒たっぷり。まるで絵画のような心打たれる美しさ

こちらの作品を手にすると、異国情緒あふれるモチーフで、まるで絵画のような美しさに心うたれます。色は化学染料を中心に用いられていますが、沢山の色が用いられ、発色が鮮やかで、よく見ると、ろうけつ染めという手仕事の面白味がしっかりと表れています。この帯づくりに携わってきた人の手間暇も想起させるような、そんな美しさも楽しめる、表情豊かな帯なのです。

遠目から見ても目を惹くこの帯。じっくり見たときの味わいもこの上なく魅力的です。この帯を主役にして装うもよし、多彩な色が使われていますし柄がない部分もありますので柄の着物との合わせもよし。着る楽しみ、見る楽しみ、ともに味わうことができる希少なチャンチン帯の魅力をお楽しみいただきたいです。どうぞこの機会に、こちらの逸品をお手元にお迎えください。

商品概要