”キモノを通じて人生に彩りと豊かさを”をテーマに、「楽(ラク)に」「楽しく」キモノを楽しめる情報をお届けする、あまのやWEB編集部 あまのです。
「先日、知人の結婚式にお呼ばれし、訪問着で参加をしようと準備をしていたところ・・・、礼装用のエナメル草履を久しぶりに出したら、なんとなんと、鼻緒が型崩れをしてしまっていました。ショックです。」
こんなお話をお客様からいただきました。
たまにしか使用しないものこそ、きちんとした収納が必要なんですよね。こうした失敗が二度とないように草履の収納について、改めて見直してみましたのでご紹介したいと思います!
着物をたまにしか着ない方、また、たまに使用する草履を保管するときの収納方法を知りたい方はぜひご覧ください。
<今回の目次> ① まずはここから!草履を履いたあとのお手入れ ・草履の汚れ落とし ・草履底の乾燥 ② 保管にあたって注意したいこと ・できるだけ湿度の低い環境に保管する ・鼻緒の形を整える ③ まとめ。最後に |
|①まずはここから!草履を履いたあとのお手入れ
草履を履いたあと、次回もキレイな状態で履くためには、収納前のお手入れが肝心です。
着用時の「汚れ」と「湿気」をまずはスッキリさせていきます。
●草履の汚れ落とし
基本的には、乾いた布で全体を拭いて汚れを落としていきます。
ただ、それだけではどうしても落ちない汚れがある場合には、固く絞った濡れ雑巾で拭いていきます。草履は湿気に弱いので、濡れた雑巾を使う場合には、しっかりと絞って拭くようにしてください。
その後の保管中、汚れを残したままにしておくと、汚れがカビなどが発生した際の栄養分となり、増殖を進めてしまいます。落とせる汚れは、この時点で落としてしまう!というのがオススメです。
●草履底の乾燥
目には見えないけれども、気をつけたいのが「湿気」。
特に、草履の裏が要注意。草履は台が厚く、台の中にも湿気が入ってきてしまう構造になっているものが多いため、収納前にしっかりと台の裏、台の中まで乾燥させてから収納したいですね。
しっかりと乾かすために、壁に立てかけるなど「底に空気を通す」形での乾燥がポイント。草履は、皮やエナメル素材など直射日光を苦手とする素材が多いので、陰干しがオススメです。
雨のときはもちろんしっかり乾かすと思いますが、晴れた日でも意外と足元にも湿気はたまっていたりします。カビを防ぐためにも、履いたあとは、乾かしていただくと間違いないかと思います。
|②保管にあたって注意したいこと
草履の汚れと湿気を対処したあとに、保管をしていきます。
ここでも気を付けるべきが「湿気」、そして「鼻緒」です。
●できるだけ湿度の低い環境に保管する
湿度が高いところに保管をすると、カビが発生してしまう可能性が高まります。また、草履底などは接着剤で張り合わさせた部分があることも多く、湿気により接着剤の効果が低くなることがあります。
そのため、できるだけ「湿気」を避けた保管を心がけたいところです。具体的には、このような対策が考えられます。
・保管する場所選び:通気性の悪いところに置かない
・保管箱(ケース)を選ぶ:調湿・除湿作用のあるものを使用する
普段からよく使う、スニーカー素材で底が作られた草履は、通気性のよい下駄箱で草履を購入した際にもらった箱に入れて私は管理しています。通気性のよいところにおいておけば、それなりの頻度で使用しますし、底の接着剤がはがれる心配もないかなと思っています。
ただ、通常あまり使用しない、礼装用の草履などは「草履保管収納箱バッグ」、バッグとセットであれば、「草履バッグ収納ケース」に入れてしまっています。これらは不織布やメッシュ素材なので、空気は通しますが、汚れの元となるホコリを防いでくれます。また、通気性も良く、それぞれ除湿・調湿機能のある竹炭シート付なので、安心です。
▼「草履バッグ収納ケース」にしまったイメージ。
(写真は、私の私物ではなく、イメージ写真です。)
▼「草履保管収納箱バッグ」にしまったイメージ。
(チャックが付いているので、そのまま持ち運びできるのは意外と便利です♪)
●鼻緒の形を整える
また、鼻緒まわりは汚れを落とし、「形を整える」のがポイント。
履いたままの状態で長期間にわたり保管をすると、履きあとが残ってしまうことがあります。特に、礼装用などの固めの鼻緒の草履は注意が必要です。
「鼻緒キーパー」を入れて収納しておくと、しっかりと元の鼻緒の形に戻ってくれるのでオススメです。
ちなみに、草履はクツと違って、左右がありません。(ご存知でしたか?)
昔の人は、草履は左右ローテーションしながら履くことで、草履の寿命を伸ばしながら使っていたのですね。そのため、左右の鼻緒の形も、このようにしてしっかり元にもどしておいてあげることで、左右交換しながら、長く愛用することができるようになります!
|③まとめ。最後に
いかがでしたでしょうか?
お気に入りの草履は、せっかくなら長く大切に使いたいものですよね。たまにしか履かないものは、お手入れ&保管に意識をむけるだけで、次に履くときもスムーズに履くことができます!汚れと湿気に注意して、長く楽しんで欲しいと思います!
今回ご紹介した商品はこちら!
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